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◆2013-10-31
『ヒマラヤ高地の生活と文化‐「幸福王国」(?) ブータンの現状から考える‐』 第3回人間講座を開催しました

10月3日(木)に、平成25年度第3回人間講座『ヒマラヤ高地の生活と文化‐「幸福王国」(?) ブータンの現状から考える‐』を開催いたしました。
第1回人間講座に引き続き、講師は放送大学教授・椙山人間学研究センター客員研究員の稲村哲也先生です。稲村先生の専門は文化人類学で、アンデス、ヒマラヤ、モンゴルにおける牧畜文化に関する文化人類学調査に従事されています。今回はヒマラヤ地域の中でも、ブータンに焦点を当て、講演いただきました。
はじめに稲村先生は、ヒマラヤ地域全体の地理や自然の多様性、どのようにしてヒマラヤ地域が誕生したかをお話され、次に、ブータンとの比較対象としてネパールの紹介をされました。この二つの国に関して、人口、地形、文化や宗教の違いを挙げられた他、ネパールの一民族シェルパと、ブータンの民族との農耕・牧畜の共通点、相違点について比較されました。
後半では、ブータンの中のそれぞれの地域について詳しく説明されました。例えば、家族・出自の形態について、ブータンの西部ラヤ地方と極東部タシガン地方メラックでは、父系出自で一妻多夫の慣習があるのに対し、中部ブムタン地方は母系出自であることを話されました。また、農耕・牧畜の形態についても、飼っている家畜の種類や放牧の仕方に違いがあることを指摘され、一言でブータンと言っても、地域によって全く異なる文化があることを説明されました。
最後に、ブータンの第4代国王が提唱した「GNH(国民総幸福量)」の思想について紹介されました。ブータンでは、首相の補佐として「GNHコミッション」と呼ばれる機関が設けられており、「国としての幸福について考え、実現するためには、文化と環境が重要である」と謳っていることを話されました。また、ブータンはそれを国家の基本として政策に生かしていることを話され、この実例は「日本にとっても非常に参考になることです。」とまとめられました。

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