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◆2012-01-19
平成23年度第4回人間講座を開催しました!

  平成24年1月16日(月)に平成23年度第4回人間講座を財団法人日本モンキーセンター所長であり京都大学名誉教授の市川光雄先生をお迎えし、『森の民ピグミーの生活から−日本モンキーセンターとアフリカ学−』をテーマに開催しました。

 市川先生は日本におけるアフリカ研究は人類進化研究を目的とした霊長類調査を起源としており、戦後の本格的な調査は日本モンキーセンターからの派遣調査隊であったという歴史をご紹介されました。市川先生はいくつか選択肢のある人類進化研究の中で、長年、現生狩猟採集民の研究に携わっておられ、当初の目的である人類社会の進化の過程を解明する調査研究から、アフリカを現代の諸問題について共有する所として、開発貧困問題、少数民族問題、環境問題など現代の課題が凝縮した社会と先住民の研究へとシフトしてきたその背景と課題を現地の画像を多用しながら実例をお話されました。熱帯雨林の保全と先住民の関係性もそのひとつで、生物多様性の保全と民族や文化といった文化的多様性の共存をいかに推進していくかという課題に対して、市川先生は森の多様性に依存した生活と文化の中で人間が活動することによって森林環境を維持できるのではないかという「資源と生命が循環する生活」を提唱されました。また、日本ではまだあまり知られていないブッシュミート問題や、ゾウ狩り文化などの問題についても「森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減(REDD)」からの公正な利益配分を行うことを前提として、先住民の森林に対する権利の尊重と保護、そして持続的な利用の主体となる体制の構築が必要ではないだろうかと最後に結ばれました。
 アフリカでは森を「森は全てを与えてくれる父と母」とイメージしており、先住民を「森の子ども」としているそうです。現地の画像の中でムブティ・ピグミーの赤ちゃんや子どもたちが森の恩恵を一身に享受しているかのような大変無垢な表情をしていたのが印象的でした。


今年度の人間講座は今回にて終了となります。来年度平成24年度の第1回人間講座は5月中旬の開催を予定しております。詳細は順次ホームページにて掲載していきます。また、3月末にはセンターの1年の活動内容をまとめた年誌『椙山人間学研究2011 第7号』を発行します。4月にはこちらのホームページでも公開いたしますので、併せてご覧下さい。

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